2020/05/01 21:34
実に20年ぶりくらいに、実家のトイレのドアがちゃんと閉まるようになった。
というのも父が自宅待機で暇な時間を使って家中のドアの蝶番を修理し始めたためである。
うちのトイレのドアは微妙にガッチャンと閉まらずまあまあ閉じてるという状態で、鍵をかけても引っ張れば開くというやさしいドアだったのだが、もうそれが普通だったので物心ついてからなんの疑問も持たず使っていた。たまに人がいるときに開けてギャーごめんみたいなことは時々あったが、それもごくたまのことで、4人家族ならギリギリ誰がどこにいるか、トイレにいるのかどうかはだいたい把握できるし、特に困ってはいなかった。
客人が来たときに、ごめんねうちのドアあんまり閉まらないけど誰も開けないからさ〜、と言うくらいで。
それがいまや鍵をかければ開かない立派なドアに生まれ変わり、すごいね!ドアが閉まる!と家族で当たり前のことに感嘆した。20年ぶりに父をそうさせた暇というもの、様々である。
神崎琴音
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